読書ログ「頭を鍛えるディベート入門」 松本 茂
1月 10, 2009
「頭を鍛えるディベート入門」という本を読んだ。
以下にメモを残す。
ディベートとは何か
一つの論題に対し、2チームの話し手が肯定する立場と否定する立場とに分かれ、自分たちの議論の優位性を聞き手に理解してもらうことを意図したうえで、客観的な証拠資料に基づいて議論をするコミュニケーション形態。
ディベート = 説得ではない。説得には論理や論拠に基づいている必要がない。例えば泣き落としは感情に基づく説得方法である。ディベートでは論理や論拠に基づいた説得をしなくてはならない。以下、説得と表記した場合は論理や論拠に基づいた説得のことを指す。
ディベートは「公の場で議論をする」というコミュニケーション形態である。その場合目的は2つあり、それは「情報を伝えること」と「説得すること」である。
ディベートを学習することの利点
ある論題に対し肯定と否定の両面から考えるようになり、複眼的な視点を持てる。
説得性のポイント
ディベートでは議論のやりとりにおいて、論理的説得性を競う。説得性のポイントとして、以下の6点を本書では挙げている。
- 1:立場に一貫性がある
- 2:主要な論点が明確である
- 3:主要論点がそれぞれの立場の議論を網羅している
- 4:主要な論点が論拠と証拠に裏付けられている
- 5:相手の議論に対して正しく反論し、相手からの反論にたいして正しく反駁している
- 6:相手からの質問に対して効果的に返答している
議論の要素
ディベートにおける議論の要素として、以下の5点がある。議論の要素を洗い出し、モデル化したものとして本書では「トールミン・モデル」が紹介されている。
- 1:結論(ディベート中に出てくるある1つの議論の結論)
- 2:証拠(結論を直接擁護するための資料。)
- 3:論拠(証拠と結論をつなぐもの。ロジック?)
- 4:限定詞(結論でのべることがどれくらい確実か示す。「絶対に」「たしかに」など。)
- 5:保留条件(議論を否定してしまう可能性のある条件。)
まとめと感想
論理的な話し方や議論の進め方、複眼的な考え方を学ぶためにディベートが良いと聞き、この本を手に取った。
ディベート入門と書かれているだけに、ディベートについての誤解(ディベートは屁理屈のための技術だ、等)を解くことや、ディベートを活用できる具体例の紹介に多くのページが割かれているように思った。
議論の進め方をモデル化したものとして「トールミン・モデル」が紹介されていた。次は「トールミン・モデル」について学びたいと思う。